ある男の子の吠えグセ2008/5/21~ホワイトシェパードの日記

本日は「かみ癖」「吠えグセ」「引っ張りグセ」・・・の治し方を書こうと思ったのですが・・・、
おそらく皆さん、紙に書いてらっしゃらないと思い、今日は書くの止めておきます。
書いて解るのです。
ですからしっかりと書いていただければ・・・・。
さて、ある男の子のお話をします。生後6ヶ月ほどの男の子が、里帰りしました。
そして数日その子と触れあい、観察しながら考えました。
この子の吠えグセがいったい何を原因としているのか。
・・・実はそこまで考えずに解りました。
この子、しっかり私のこと覚えてくれてたんです。
そしてここで育ったときのこともしっかりと覚えていたのです。
私、お預かりしている「刷り込み期間」中には、必ず関係を作っています。ある程度育った子に対し、私が優位であることを理解させています。
ある程度育たなければ、優位性を理解できませんので、群れで過ごす子犬達を眺めながら、そろそろ言葉(ボディランゲージ)覚えたな~。
というあたりから始めるのです。
その子犬たちの行動・仕草を見ていれば、すぐに解ります。そろそろだと。
そして絶対に「甘やかし」を覚えさせません。
その代わり、「甘える」ことは目一杯かわいがってあげます。
すると、いつの間にか私のことを認めはじめるのです。
もちろん私に対する成犬たちの態度も見て育ちますので、すぐに理解できるようになります。
私は親として、そしてこの子たちは子供として接しています。
この子達は親と思っていないでしょう。上の立場の者だと思っているはずです。
だって人間と犬という違う生き物ですから。
親として接する場合、普段は愛情たっぷりで育てます。この子達がやってはならないこと(人間社会での決まり)をやると、私は当然口と態度に出して思い切り気持ちを伝えます。
この方法が皆さんご理解出来ていないのかもしれません。
ホンキで怒ればいいのです。それもたった一言気持ちを伝えれば良いのです。
当然、私の激しさを理解します。そしてこの子達は私の立場というものを理解していくのです。それがこの子達に認められるということです。
里帰りしてきた子というのは、人に対して吠えるのです。それも向かっていく仕草を見せながら。尾はピンと上げ、そして吠えかかります。
当然犬にも向かって行くのです。
・・・お母さんのお話ではそうらしいのです。
この子を観察して原因を理解した数日後、まず海に連れて行きました。
田舎ですから通り過ぎる人も少なく、あまり場所的に良くないな・・・。そう思いながら引っ張られることは一度もなくゆったりと歩いていると、数人の方とすれ違いました。
お母さんから聞いていたとおりのことをやり、吠えました。
なるほどね~。
すかさず私がリードで合図を送りながら、「ダメ」低い声で話しかけました。
この子、私のこと見つめていました。
そして数人の方が通り過ぎると、しっかり我慢できるようになりました。
口の動きを見ていると吠えるタイミングを掴めるので、その吠えようとした瞬間に合図を送り、そして「ダメ」と言うのです。
たしか、お母さん連れてこられたとき、引っ張られていたような・・・。
そういったことを思い出しながら散歩していました。
しかし、この子一度も引っ張らないのです。
ゆったりと私のペースについてくるのです。
もちろん話しかけながら歩いています。
「はい、おりこうさんだね~、よしよし」「そうそう!その調子で良いよ」と、優しく本当に優しく声をかけるのです。聞いているかいないかはこの子の耳と頭の動きを見れば解ります。しっかりと聞いているのです。
それもそのはず、私の立場が上だって事をちゃんと覚えていたからです。
それからまた数人の人と自転車・バイクとすれ違いました。結構ゆったりと景色を見ながら歩くくらいのスピードでしたので。
その歩き方を見ていると、お父さん・お母さんにしっかりと育てられていることが解りました。
この子とてもおりこうさんです。ただ・・・、これは後からお話ししましょう。
すれ違った人に対して吠えることはありませんでした。
「しっかり理解できているな~」それもそのはず、この子しっかりと刷り込みを経験していますから。
ここに刷り込みを行った子とそうでない子の差が確実に現れます。
よしよし、良い子だ良い子だ・・と声をかけながら歩いて砂浜へ到着しました。
そこでリードを外し、ホワイトシェパードの母モネと一緒にちょこちょことその辺を歩いていました。
私は座り込んで呼び寄せました。
ここでちょっと戸惑いながら来たのですが、それを二度ほど繰り返すと、呼べばしっかりと付いてきて、そして私の左に立って付いてくるようになりました。
しっかりしているな~、良い子良い子。育て方が良かったのですね~。
この子、どう見ても大丈夫なんだけどな~。
そう思いながら歩いていると、遠くの方で7人くらいの人が固まっていました。
何気なく近づきながら、こっちに気付けと思っていたところ、案の定こちらに近寄って来てくれました。地元の高校生です。
そしてホワイトシェパードの母モネが先頭を切って近づき、最初に甘え、私はゆっくりとその子と近づきながら、様子を見ていると、この子の行動がとても慎重深いことに気付きました。
この子、経験がないんだ・・・。
家族という群れの生活は知っているけど、他はほとんど経験がないようでした。
そしてその男の子が触れようとして近づくと、ゆっくりと逃げ出すのです。そして私の足と足の間に入り込み、その高校生の男の子の行動を見つめていました。
私が、「大丈夫だよ、行っておいで」そういいながら、この子を動けないように抱きしめました。
4人の男の子達が近づいて、この子に優しく触れてきました。
この男の子達、しっかりと腰を落としながら歩み寄ってくるのです。
良い感じだと思いながら、この子を触っていました。
そうしていると、すべての男の子達がホワイトシェパードの母モネとこの子の周りを取り囲み、優しく穏やかに喋りながら話しかけてくれたのです。
こういった子達との触れあいが最初はとても大切です。
できるだけ不安を感じさせないような接し方をしっていたからなのです。
最初は不安がり戸惑いながらも私の所に逃げてきていたのですが、「大丈夫だよ、行っておいで」と体を優しく触れて一緒に触れ合っているうちに、この子は理解していったようです。
「大丈夫なんだな、自分に危害を加えないんだ」そう思ったはずです。
その後、自分から近寄ったり、その男の子の周りを歩いたり、だんだんと心に落ち着きを見せてきました。
こなればもう安心。後は何度も経験できる環境を与えてあげるだけ。
そう思いました。そしてしばらくすると、この子の上に男の子が覆い被さり、そして胸を優しく撫でられるようになったのです。
リードもしていません。この子、その男の子を受け入れたのです。そうなれば段々と行動も変わっていきます。匂いを嗅ぎに近づいて、頭を撫でられたり、交替で触れ合ったり。
30分ほどでしょうか、この高校生たちと触れ合って、落ち着きが出始めたのです。
そしてこの高校生と別れを告げ、またゆっくりとしたペースで今度は町の中へ行きました。
目的はあの例のマッサージの先生の所です。どうせまだ仕事しているんだろうと思って行ってみたのですが、今度はそこそこ人が多いところです。ヘルメットを被ったバイクに乗った人、自転車で歩いている人、立ち止まって井戸端会議しているおばちゃんたち、おじさんたち、この子達目立ちますからね~。
そういえば、連れて帰ったはずのホワイトシェパードの母モネが後ろから付いてきていました。この子ノーリード・・・。
せっかく二人きりで散歩しているのに・・・。でも邪魔にならないからまあいいか・・・。
そう思いながら、じっと見てきている人達とすれ違い、犬に吠えられながら歩いていたのですが、この子一度も吠えないのです。すれ違うたび、「良し、お利口さんだね~、よしよし」こんな感じで優しく落ち着いた声で褒めながら歩いていきました。さて、例の先生の所にたどり着きました。「先生!」「お!エクシー!」「こっちは誰?」「○○って言います。この子○○から里帰りしたんです」そういう前に先生は頭をナデナデしているのです。この子自分から近づき、まったく警戒する素振りを見せなかったのです。
先生は初めてこの子と触れ合ったのですが、この子まったく警戒することなく、しかも、この先生の目の前で座り込んで地面を頭に付けてゆったりとしたのです。
そんなこの子を見ながら先生はナデナデして。
これって大変な進歩です。これが賢い証拠。しっかりと人間が大丈夫だって、危害をくわえないって理解したのです。
これが経験なのです。
それで先生の目の前で寝てしまうくらいの行動を取れるようになったのです。
さて、いかがでしょうか、「吠えグセ」でお困りの方、どういった接し方をしています?
・・とその前に、大切なことがあります。
飼い主と犬との立場の違いを理解させるのです。理解させると、「ダメ!」といった事に対して、この子達しっかりと我慢するのです。
ダメと言っても反応を示さないようであれば、それは愛犬から認められていない証拠なのです。いつでも「ダメ」という言葉に対し、しっかりとした反応を示さない場合、・・・・残念ですが、まだまだ愛犬から認められていない証拠となります。
このダメ!という言葉だけでなく、声の調子で愛犬がしっかりと反応しなければ、なかなか問題行動と呼ばれる事は治りません。
ですからもう一度今までの関係を理解するために、ちょっとした事、不安や不満といったものを紙に書いておいてください。本当により良い関係を築きたい。そう考えていらっしゃる方に、本当の信頼関係の築き方をお話しいたします。
信頼関係がしっかりとしていれば、怒った顔を見せるだけで、しっかりと反応し、耳を後ろにたたみ、固まってしまうのです。そして近づいてきて許しを得ようと、犬の言葉で話しかけます(態度に表します)。そして許します。
こんな関係が私にも築けたので、必ず皆さん築けるはずです。
私の場合、自信を持ってというよりは、何にも考えていないだけのこと。
こんな性格も関係してくるようです。
信頼関係を築けば、ホワイトシェパードの父ソニックのように、以前警察犬の訓練をしていただいた訓練士さんに対して、完全に無視し、いくら呼ばれようとまったく言うことを聞きません。そこに訓練士さん以上の立場である私がいるのですから。
そんな関係なんですよ、愛犬と人間って。
ですから、非常に簡単なことなのです。
皆さん、悩みすぎ・・・、もっと気楽にどこでも楽しく愛犬と過ごしましょう。

08年5月のホワイトシェパード日記

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